今話題のユカリラってなに?床暖房との違いも徹底解説!
最近、導入いただけることが増えてまいりましたユカリラ。
しかし、ユカリラってどんなもの?
と疑問に思われる方も多くいらっしゃるのではないかと思います。
そこで今回は弊社が取扱いしております、全空気式床ふく射冷暖房システムユカリラについて、ご紹介させていただきたいと思います。
ユカリラってどんなもの?
ユカリラとはエアコンの冷温風を床の中に送り、ふく射パネル等を通すことで輻射熱に変え空調する新しいシステムとなります。
そのため、床からしっかり暖かく、床でリラックス、略してユカリラと命名されました。
「輻射熱」ってご存じでしょうか?
輻射熱とは、空気があるか無いかに関係なく、遠く離れた温度差のある物に直接遠赤外線で熱を伝える熱放射のことです。
このふく射伝熱を利用して開発されたのが、冒頭お伝えした全空気式床ふく射冷暖房システムがユカリラという製品になります。
夏はトンネルの中にいるようなひんやりとした涼しさ、冬は縁側で日向ぼっこしているようなほんわかした温かさ、それが輻射熱による熱放射の仕組みなのです。
一般的な空調機と何が違うのか?
まず一般的な対流式空調エアコンは、エアコンの風によって部屋全体を温めたり冷やしたりしますが、空気自体はなかなか温まったり冷やしたりしにくいので、均等的な温度にはなりにくく、部屋の温度差のムラが生じてしまいます。
しかし、このふく射を利用したユカリラであれば、床全体に温冷風の風を流し込むことで、部屋全体を均一な温度に保つことができ、安定した快適環境を得ることができます。
また空調消費電力のコスト面でも従来の対流空調よりもかなりお得となり、冷房時では約34%低減、暖房時ではなんと48%、半分近くも低減できる、お財布にも優しい空調なのです。
ユカリラは今後日本の空調を大きく変える画期的な空調システムといっても過言ではありません。
感染症予防にも最適!
また昨今、新型コロナウィルスの蔓延で、一ヶ所に人が集中すると対流空調などにより、ウイルスが運ばれ、クラスターを引き起こす一因ともされています。
その他災害などでも一時的な避難場所となる体育館や公共施設でも同様の現象が起こりうるため、改善していくための大きな課題となることでしょう。
それらを解消してくれるのがこの全空気式床ふく射冷暖房システムユカリラなのです。
風が床に送り込まれているため、ウイルス・ホコリを巻上げず感染症予防にもなり、かつ風の直撃がないため乾燥肌やアトピーの方のお肌にも優しい冷暖房なのです。
ユカリラは気流が発生しないのです。
また体育館など大型物件の建物においては、通常の対流式空調は天井部もしくは壁面より吹き出しているため、天井と床面の温度環境にムラがあり、長期化に伴う避難生活では健康への影響が懸念されていました。
また、気流に影響するバドミントンや卓球などの競技時には、空調機を停止して競技を行う必要があり、夏は暑く、冬は寒いという悪循環が生まれています。
しかし、ユカリラであれば、床面から冷温風を流し、輻射熱と連動して壁や天井面も床面温度に近づけるため、室内の縦・横の温度分布が均一になるのです。
そして、なんと床から天井高8mまでは温度差がほぼないため、どこにいても温度が変わらず、長期の避難生活になっても快適な環境を提供できます。
また、風の気流がないため影響を受けやすいバトミントンや卓球などの競技にも最適に使用していただくことができます。
良いことづくしではありますが、唯一のデメリットといえば、ふく射式であるため立上りに1時間程度かかる点くらいです。
しかし使用開始の時間さえわかっていれば事前にONにしておけばいいだけなので、デメリットらしいでデメリットでもありません。
結露の心配もないユカリラ
これまで良いことづくしばかりでお話してきましたが、よく質問にあるのが「結露は発生しないのですか?」ということです。
夏場であれば湿度が高いと除湿が必要ですし、冬場であれば室内が温まるとどうしても結露が発生しやすくなり、窓ガラスが水浸しになってしまう、なんてことも多々あるかと思います。
この現象がユカリラでも起こりうるのか否か、結論から申し上げますと結露は発生しません!
そもそもユカリラ空調方式では、エアコンの風を一旦床下空間に放出して、床面を冷温却し、床還流口から室内に吹き出され再びエアコンに吸い込まれるを繰り返しますので、エアコン内部を通過する時に室内で発生した水分を除湿しながらサイクルしており、結露が発生することはありません。
ですので、冷たい飲み物を置いておくと水滴がポタポタ零れてしまう、なんてこともありません。
施設に応じたふく射パネルのご紹介
全空気式床ふく射冷暖房システムユカリラの仕組みについてご紹介してきましたが、次は床材の下に敷くふく射パネルをご紹介したいと思います。
ユカリラは床に風を送り込ませて部屋の中を温めたり冷ましたりするとお伝えしてまいりましたが、それだけでは効果的な熱伝導は発揮できません。
そこで、熱を効率的に伝える素材の金属板として、ユカリラふく射パネルを施設に応じて使用できるよう4種類取り揃えました。
①中小規模施設用・戸建住宅用向け YHPシステム
主に幼稚園や保育園、老健施設や戸建住宅などが対象で、フローリング・畳・クッションフロアなど仕上げ材を選ばない汎用システムとなっており、こちらのタイプが幅広く使用されております。
②オフィス、中・大面積フロア用 YHBシステム
オフィスや会議室、図書館などのOAフロアに導入できるユカリラシステムです。YHBヒートブリッジと呼ばれる放熱板と採熱フィンにより床仕上材を温冷却させます。
配線など多く使用するオフィス向けとなっておりますので、企業様や官公庁施設向けなどに採用されています。
③体育館、アリーナ、大面積フロア用 YSSシステム
体育館などの大空間に使われるユカリラ鋼製床組システムです。
①②のパネル形状ではなく、床下部空間のチャンバーに根太鋼と大引鋼を敷き詰め、根太鋼の噴流口から勢いよく風を送り込むことで通常のパネルより2.5~5倍、効果的に温冷却することができます。
イメージとしては一般的な風は一定速度で通り過ぎますが、ビルの隙間風になると建物正面から脇によけた風とまっすぐに吹いてきた風とが合わさり、風速が圧力に変換されて圧力の高い空気の塊ができ強いビル風が吹きます。
その原理がこの鋼製床組システムに活かされています。
④コンクリート土間用 YCBシステム
こちらのタイプは、工場など土間の空間や、天井の高い大空間で床面付近を中心に効率的に床冷暖房を行うコンクリートブロックの床ふく射空調システムとなります。
コンクリート蓄熱ブロックを使用するため、工場はもちろん、駐車場などにも敷設可能です。工場内で作業される方の環境改善にも繋がり、多くの企業様でご導入いただいており、さらに今後も導入される企業様が続々増えております。
メンテナンス費用はどのくらいかかるの?
従来の床暖房は電熱式や温水式のため、一定期間使用するとメンテナンスが発生し、その都度費用もかかります。
また、夏場は別途エアコンの設置が必要なため、二重のコストがかかっていました。
しかしユカリラであれば、熱源として使うのはエアコンから噴出される空気だけですので、液体漏れや漏電などの危険を心配する必要がなくとても安全です。
また、液体の交換などのメンテナンス費用なんてものも一切かかりませんので、メンテナンスフリーで安心してお使いいただけます。
ただし、ユカリラ専用エアコンについては、対流式空調エアコンと同じく年1回程度は掃除していただけるとより安心してお使いいただくことができます。
ユカリラ専用エアコンって一般の空調機ではダメなの?
このユカリラ製品を開発するにあたり、ふく射パネルと専用のエアコンを組み合わせることにより、ユカリラの特長を最大限活かせるよう、三菱重工冷熱㈱とタッグを組み、快適性、省エネ性向上となる風量・能力を搭載した専用エアコンを製造しました。
効率よく輻射熱に変換するための専用機となりますので、採用するユカリラシステムや床面積の規模に応じてラインナップしています。
また現在、ユカリラ専用エアコンとして特許出願中であり、ユカリラの為に作られた空調機器なのです。
体感できる場所はあるの?
これまでの話でなんとなく理解はできたけど、でも実際体感してみないとよく分からないと思われる方も沢山おられることと思います。
床暖房は何となくイメージできるけど、夏の床冷房ってどうなの?と多くの方から疑問を寄せられているのも事実です。
そんなご要望に応えるべく、九州地方においては、福岡市に一ヶ所、北九州市には弊社を含め二ヶ所の体感ショールーム施設を完備しております。
また沖縄にも新たにショールーム施設を新設いたしましたので、是非とも一度お気軽にお問合せいただき、ユカリラの性能をご体感ください。
詳細は下記URLよりご確認ください。
全空気式床ふく射冷暖房システムユカリラ – 株式会社ケーワン|内装・天井・壁・柱の施工 北九州
以上、長々とご紹介させていただきましたが、より多くの方にふく射による冷暖房システムユカリラを知っていただき、ご興味を持っていただければ幸いです。
また2020年度には一般財団法人省エネルギーセンター主催の省エネ大賞にて、省エネルギーセンター会長賞を受賞しました。
全空気式床ふく射冷暖房システムを中心とした省エネ提案活動をプレゼンし、未来に向けたサステナブルな商材として、認知も広がっております。
これも下記URLよりご一読いただければと思います。
カタログ | 株式会社ケーワン – Powered by イプロス
今後も社員一同ますます精進し、取り組んでまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。